おいしい話には裏がある
「雪杏?これ食べるか?」

「雪杏はこっちの方が好きなんだぞ。」

右側から旭日、左側からあーくん。

交互に食べさせようとする二人。

『自分で食べるから!』

「「ダメだ。」」

ハモったし。

なんでこんなことになってるの。

私、お昼休みに咲里と大学近くのカフェにランチにきただけなんだけど!

こんなに構われるから、カフェの店員さんもガン見してるし。

咲里は呆れてみてるし。

双子は後ろのテーブルで、旭日の側近二人と我関せずでランチ食べてるし。

何、四人仲良くやってんのよっ。

「瀬戸組若頭側近、昴と炎です。双子なんで、下の名前で自己紹介させてもらいます。」

バカ丁寧に昴が言うと。

「加賀組若頭側近、斉藤聖(さいとうひじり)と深山珠吏(みやまじゅり)です。私達も下の名前で呼んでください。」

メガネの側近さんが返してる。

そうか、メガネが聖さんで、金髪が珠吏さんね。

初めて知ったわ。

「雪杏、他の男見るな。」

あーくんの厳しい口調。

『だって、旭日の側近さん初めて名前聞いたんだもん。』

「そうでしたね。雪杏さん、聖と珠吏とお呼びください。将来は加賀が頂くので。」



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