おいしい話には裏がある
「羽山って…瓏さんの娘さん?!」

またもや、おっきな声の炎さん。

となりの昴さんに殴られても、ボーゼンとして私を見てる。

『はじめまして。父がお世話になっております。羽山雪杏と申します。炎さんと昴さんは岳くんの息子さん?ですか?』

「よくわかったな、雪杏。あんまり似てないのに。」

岳くんがびっくりして聞いてくる。

『目元が似てるよ。優しい目してるから。』

「そうか…。なんか照れるな。」

頭を掻きながら、嬉しそうに笑う岳くん。

「「オヤジ、キモイ。」」

双子がハモった。

思わず笑ってしまった。

「おねぇちゃんはパパのお友達?」

恐る恐るではあるけれど、小さな可愛い声が聞こえた。

じっと、おっきな目で私を見てる。

『はい。パパのお友達の子供です。桔梗くん?う~ん、長いな。梗くんって呼んでもいいですか?』

「はい、どうぞ!」

花が咲いたように、笑って手を握ってくれた梗くん。

うん、可愛い!

思わず抱き締めちゃいました。

「苦しいよ~。」って言いながらも、笑顔のままだからさらにぎゅーぎゅーしちゃいました!
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