おいしい話には裏がある
「女は性欲処理としてしか扱わなかった若がなぁ…。」

しみじみと炎が言う。

「おっまえ!殺すぞっ!」

あーくんがぶちギレてる。

「お前もだろ。」

呆れた声音の昴に突っ込まれてる。

「女が肩書きに釣られて寄ってくるんだから、ギブアンドテイクだろ。」

炎は開き直ってる。

どっちもそんなことしてるのね。

私は無言でスッと立ち上がり、理一くんの隣に座る。

「雪杏?!」

って、あーくんが悲しそうに見てきたけれど。

冷めた目で二人を見る私。

「やーい!嫌われた~!」

そう言いながら、嬉しそうに私の肩を抱く理一くん。

『…あのね。見ためや肩書きに釣られて女の人はくるのかもしれないけど。女の人が身体を許した時点で、50:50になるのよ?!あなた達はステイタスを与え、女の人は身体を与える。上から目線はどこからくるの?勘違いもいいとこよ。抱いた時点で対等よ。それに、不特定多数は病気になったりもするし。定期的に検査してる?本当に好きな人が出来た時に、その誉められた行いじゃないものを相手に言えるの?逆に自分の好きな人がそんなことしてたら?…女嫌いが聞いて呆れるわね。理一くん、もう夕御飯作ってる?私、茉弘(まひろ)くん手伝ってくる!ちゃんとあーんはするからね!待っててね!』

立ち上がると、朔ちゃんがついてきてくれる。

台所の場所知らないからよかった。



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