大阪感情線
「内山くぅん〜今日も高崎さんにいっぱい叱られて…」
ウルウルした瞳で哀れんだ顔をしながら話し掛けていると思えば、ふと視線を感じて振り返ると般若の形相。改めて女は怖いと思った。私にはこうは出来ない。

昼時になると毎日この繰り返しだった。さらに日に日にこの取り巻きが増えるのもまた必然的だったのかもしれない。彼女たちの目には私なんて白雪姫の意地悪女王さまにしか映ってないのだから…


これがだんだんエスカレートしてくることは言うまでもない。そしてこれが後々問題を引き起こすことになると気付くのは、もっとずっと後のことだった。


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