過去消しゴム
学校は電車通学。


駅までどんなに急いでも、15分はかかる。


いつもより遅くなったのに、全く急ぐ気にならない。


「いっそ、遅刻でもいいかな…。」


ボソッ、とそんなことを呟きながら歩いていると


1軒の小さな店の看板が、目に飛び込んできた。


『時』


「…?


ここにこんな店、あったっけ?」


不思議に思いつつ、そっと中の様子を伺ってみる。


「何のお店だろう…?」


口に出したときには、既にその店に足を踏み入れていた―。
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