離婚前提策略婚。【改訂版】

新婚生活〈龍成〉

リビングに一人になり小さく溜め息をつく。

失敗したな。

あの手の女は強引にいった方が一気に落ちるかと思ったけど逆だったか。明日からはプラトニックでいくか。

あれは本気で嫌がってる感じだったよな。マジで頭いてぇよ。女の力じゃねぇ。


…つーか初めてじゃないんだな。何の経験もなさそうな顔してしっかり相手がいたのか。 いや、俺に馬鹿にされない為の嘘かもしれない。

って、別にあいつに経験があろうがなかろうがどうでもいい。ま、路線は変更だな。


あの手の女は面倒だから今まで相手にしてこなかったけど、あいつを落とせば本当に落とせないタイプの女がいなくなる。


面倒なことに変わりはないが、なんかやる気出るわ。

……ていうか、


「腹減った…」


冷蔵庫を開けると食材はびっしり入っていた。でも作る気になんてなれない。


まだ寝てねぇよな?


寝室のドアをノックする。が、反応がない。開けてみると、


「寝てんのかよ!」


ベッドにおかしな格好で寝ているあいつが目に入る。
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