離婚前提策略婚。【改訂版】
「だからさ、入籍が知られたらスキャンダル狙いの記者が余計に張り付く可能性があるから、行動と発言には気をつけろよ。あんたの場合不倫はなさそうだけど」

「し、失礼ね」


わ、良かった。崇憲と今日終わらせて。


それなのになぜかドキドキしてしまう。わたしも週刊誌に載るかもしれないなんて…。


「なんだよ、不倫する相手がいるのか?」

「それよりそんな大々的に公表しちゃったらまずいんじゃないの?あんたの計画」

「知らねぇ。俺は俺のやりたいようにするだけ」

「ちょっと、もしそれで会社に損害与えたりしてお父さんの仕事に支障が出たら許さないよ!」

「あ~、気をつけるわ」

「こら!ちゃんと聞きなさいよ!」

「お待たせいたしました!テキーラロックとレッドアイです!」


店員さんがテーブルにグラスとジョッキを置く。


「他にご注文はございませんか?」


あ、メニュー何も見てなかった。


「これとこれとこれとこれと…」


メニューを見ながらあいつが次々と注文をしていく。
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