離婚前提策略婚。【改訂版】
俺へのあからさまに不審な態度。いくらなんでも社長の息子だからと言って、あそこまでびくつくことはないだろ。
そして平社員が上層部の、しかも専務室から出てきたことへの疑問。
俺が何か絡んでる可能性が高い。
追いかけるしかないだろ、これ。
…まさかここまで堂々と専務とデキてるなんてことはねぇよな。
真奈美ちゃんを見つけ、少し離れて距離を保ちながら後を付ける。携帯を取り出し麻友ちゃんに電話をかける。
『どうしたの?』
「橘常務には後から電話する。急用ができた」
『え?!急用って何なの?!』
「急用は急用だ。後でな」
『龍成?!必ず連絡するのよ?!』
電話を切り携帯を手に持ったまま、真奈美ちゃんの後ろ姿を追う。
後を付けながら思ったけど、さっきからあまり人がいない通路ばかり選んでるな。向かっている先は経理課なんかじゃない。
すると真奈美ちゃんはどこかの部屋に入った。そこは『資料室』。
完全にドアが閉まる前に手をかけ、ばれないように中に滑り込む。
小さな図書室のように資料が溢れる狭い部屋。物がたくさんある分、隠れるのにもそんなに苦労はしなかった。
そして平社員が上層部の、しかも専務室から出てきたことへの疑問。
俺が何か絡んでる可能性が高い。
追いかけるしかないだろ、これ。
…まさかここまで堂々と専務とデキてるなんてことはねぇよな。
真奈美ちゃんを見つけ、少し離れて距離を保ちながら後を付ける。携帯を取り出し麻友ちゃんに電話をかける。
『どうしたの?』
「橘常務には後から電話する。急用ができた」
『え?!急用って何なの?!』
「急用は急用だ。後でな」
『龍成?!必ず連絡するのよ?!』
電話を切り携帯を手に持ったまま、真奈美ちゃんの後ろ姿を追う。
後を付けながら思ったけど、さっきからあまり人がいない通路ばかり選んでるな。向かっている先は経理課なんかじゃない。
すると真奈美ちゃんはどこかの部屋に入った。そこは『資料室』。
完全にドアが閉まる前に手をかけ、ばれないように中に滑り込む。
小さな図書室のように資料が溢れる狭い部屋。物がたくさんある分、隠れるのにもそんなに苦労はしなかった。