離婚前提策略婚。【改訂版】

龍成、手料理に感動

「ありがとうございました~!」


ラーメンを食べ終え、二人で店を出た。


「まぁ普通だったかな。今度俺の知り合いの店に連れて行ってやるよ」

「なんで今日はそこにしなかったの?」

「遠いから。もっとちゃんと時間がある時に行くか」

「そんな時あるの?」

「いつかはあるんじゃね?」

「適当だなぁ」


車に乗り家路に着く。

空腹が満たされたせいか、疲れがどっとくる。


「眠い…」

「今日そんなに疲れたの?」

「親父が帰ってきたからな。麻友ちゃんはあんま口出さないけど親父は一つ一つ文句言ってきやがるから、その相手で疲れるんだよ」

「…そっか」


…さっきから何なんだよ、こいつ。


何かを気にして落ち着きがないというか、言いたいことを隠してるというか。

隠したいならもっと上手くやれよ。何がしたいんだか知らねぇが挙動不審なんだよ。


「華乃ちゃん、隠し事は隠し通さなきゃ意味ないと思わない?」

「──えっ!?」


その反応、自分から白状してるようなもんじゃねぇか。馬鹿だな。
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