離婚前提策略婚。【改訂版】
「ねぇ、わたしそんなに頼りない?そりゃお姉ちゃんと違って出来損ないかもしれないけど、出来損ないは出来損ないなりに…」

「なーに言ってるの!そんなわけないでしょ!あたしは華乃ちゃんが思ってるよりも華乃ちゃんを頼りにしてるし、出来損ないだなんてこれっぽっちも思ってないから!それ以上自分を卑下する言い方したら怒るからね!」

「…すみません…」


なぜこんな展開に…。


「あ~さっぱりした!華乃ちゃんのお陰で早く忘れられそうだよ!ありがとう!」

「え、わたし何にもしてないけど」


これでもか!ってくらい何もしておりませんが。


「いいの。華乃ちゃんは気づいていないだけ。そうだ、また旦那さんの為に何か作る?お母さんもうすぐ出掛けるだろうから」

「え?──う、うん。お姉ちゃんがいいなら…」

「よし!今日は何にしよっか!」

「じゃあ…」



─────

───


──お姉ちゃん。わたしはあなたを心から尊敬します。

もう妬んだり羨んだり、黒い気持ちであなたを見ません。

本当に大好きです。

だから幸せになって。わたしの分も。


強く、強く願った。


そう、願ったのに…。
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