離婚前提策略婚。【改訂版】
「疲れた、休憩」
「龍成、姿勢が悪いわよ」
「休憩だって」
すると親父と麻友ちゃんがテーブルを挟んで俺の向かい側のソファーに並んで座った。
それも神妙な面持ちで。
一体なんだってんだよ。
「千葉、他十数名の退社が決まった」
「──。」
その話か。
「専務の味方、そんなにいたんだな」
親父、かなり悔しいだろ。それとも情けないか?人事部長と経理課長もいる時点で腸煮えくり返ってそうなもんだよな。
「千葉は自分が社長になったら役職をつけると唆したらしい。それを鵜呑みにして他のやつらは馬鹿のように千葉の言いなりになっていた」
「うわ、ありがち過ぎて呆れるわ」
「経理課長と人事部長にはそれなりに仕事が出来るやつがいたので昇進させる。橘が言うには信用もあるらしい。その二つは問題ない。問題があるのは専務の椅子だ」
「専務に見合う人材がいないってことか?」
「…桜庭にさせようと思っている」
「……は?」
華乃の親父?てことは流通部長から?
なんでまた…。
「しかしそれには条件がある」
「龍成、姿勢が悪いわよ」
「休憩だって」
すると親父と麻友ちゃんがテーブルを挟んで俺の向かい側のソファーに並んで座った。
それも神妙な面持ちで。
一体なんだってんだよ。
「千葉、他十数名の退社が決まった」
「──。」
その話か。
「専務の味方、そんなにいたんだな」
親父、かなり悔しいだろ。それとも情けないか?人事部長と経理課長もいる時点で腸煮えくり返ってそうなもんだよな。
「千葉は自分が社長になったら役職をつけると唆したらしい。それを鵜呑みにして他のやつらは馬鹿のように千葉の言いなりになっていた」
「うわ、ありがち過ぎて呆れるわ」
「経理課長と人事部長にはそれなりに仕事が出来るやつがいたので昇進させる。橘が言うには信用もあるらしい。その二つは問題ない。問題があるのは専務の椅子だ」
「専務に見合う人材がいないってことか?」
「…桜庭にさせようと思っている」
「……は?」
華乃の親父?てことは流通部長から?
なんでまた…。
「しかしそれには条件がある」