離婚前提策略婚。【改訂版】
ということは龍成は必死で駆け付けてくれたってこと?

あの時慌ただしく来たのは、やっぱり心配してくれたから?


──どうしよう、泣きそうな程嬉しい。


「いくらでもいるわけねぇだろ」

「…自意識過剰。ナルシスト」

「過剰じゃねぇ。いい男なんだから仕方ねぇだろ」

「黙れチャラ男。わたしには通用しない」


──はぁ。気持ちを隠そうとしているにしても、ここまで可愛げがないと救いようがないわ…。


「たまには素直になれ。華乃の気持ちはわかってる」


う、嘘っ!もしかして、わたしの気持ち、バレて……


「…え?」


あれ?車が停まって…


「病院が怖いんだろ?でも火傷ならそんな怖がることないだろ。歯医者でもないんだから」

「あ、そっちか。ってなんで病院なの!マンションに帰るって言ったじゃん!」


しっかり皮膚科に停まってるよ!

ちくしょう騙された!
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