離婚前提策略婚。【改訂版】
わ…店長、ほんと優しいな。わたしが気にするだろうと思って龍成に伝えてくれたんだ。

感謝してる場合じゃない。怪我なんて早く治して復帰しなきゃ!


「それではお言葉に甘えさせてもらいます!」


ここは龍成にも甘えちゃお!食べさせてもらうのは恥ずかしいけど!


「はい」


龍成が差し出したご飯を口に入れる。


…やっぱり恥ずかしい…。恥ずかしすぎて味覚が鈍くなってる…。


「うは。素直な華乃ちゃん、可愛いわ」

「ちょっと。馬鹿にしすぎ」


人がせっかく恥を忍んで素直にお願いしたのに!


「馬鹿にはしてないけど。風呂、楽しみだな」

「──は?お風呂?」

「俺が洗ってやるから♪」

「はあ?!あほか変態が!」


ふざけすぎでしょ!

ああもう、そのふざけた笑顔、ぶん殴りたい!


「え?それで入れないだろ?もしかして入らないつもり?華乃ちゃん不潔~」

「なにそれ!小学生か!入るわよ!片手だって余裕で入れるっての!」

「今までの様子じゃ無理そうだけど」
< 328 / 461 >

この作品をシェア

pagetop