離婚前提策略婚。【改訂版】
「興味あるんだよね!ホストがどんなデートするのか!」

「誰がホストだよ」


つーかなんでそこでテンション高くなるんだよ。


「前に俺は歩くホストだって言ってたじゃん」

「それは本当のホストじゃないってことだろ」

「似たようなもんなんでしょ」

「残念ながら俺はエスコートはしません」

「なんで?!」

「俺は女が行きたいとこに行くだけ。俺にまかせたらホテルとかの室内かほぼ飲み屋。基本昼間はベッドの中だから」


──って、それは言い過ぎだろ。


「…きもい」


やっぱこうなるか。

素直じゃないくせにご立派に嫉妬はするんだよな、こいつ。

嫉妬って気づいてないのか?


「大概の女は俺といるだけで楽しいんだよ。どこに行こうが関係ない」

「うざ。その大概の中にわたしは入ってないから」


完全に機嫌損ねたな。──ったく、めんどくせぇ。


洗い物を済ませ華乃の隣に座る。


「適当にドライブでも行くか?」

「結構です」


うわ、思いっきり顔背けたな。ムスッとしやがって。こいつの嫉妬、わかりやすすぎなんだよ。
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