離婚前提策略婚。【改訂版】
「わかった。お父さんの仕事を条件にあんたと結婚する」

「賢いな。いい選択だ」

「絶対だからね!誓約書も書いてもらうから!」

「もちろん。約束は守る」

「なんか信用性に欠ける」

「男に二言はない」

「ていうかあんたに結婚なんてできるの?」

「俺もそれ不安」

「おい」


すると龍成さんはわたしをじっと見据え、口角を上げ自信たっぷりに言い放つ。


「俺みたいないい男と一度でも結婚できて、光栄に思えよ」


……ムカつく。


「あんたみたいな男、一番嫌い」



こいつとは一生分かり合えることなんてない。
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