離婚前提策略婚。【改訂版】
「んじゃあね。わたし帰るから。崇憲、送り狼になったら殺すぞ」

「うるせぇな。だからしないって」

「しっかり華乃を送り届けてね!華乃、また連絡するから!ばいばーい!」

「え?!ひかり?!待って…」


ひかりは瞬く間にタクシーに乗り消えていった。


…どうしろってのよ、これ。


「華乃、誕生日おめでとう」

「え?ああ…。それはどうも」


祝いの言葉よりいっそ消えてくれ。

できることなら会いたくなかった。


いい気分で酔ってたのに台無しじゃ。


「プレゼント何がいいかわからなくて、結局お前がつけてた香水にしたんだけど」

「いらん。ていうか帰りたい。タクシー何でいないの」

「俺がちゃんと送るから」

「いらん。ていうか何しに来たの。タクシー何でいないの」

「だからお前の誕生日を祝いに…。つーか、いきなり顔青くね?大丈夫か?」

「いらん。ていうか」


…き、気持ち悪い…。

は、吐きそう…。


わたしは咄嗟に店の脇にある小道に駆け出し、店の裏側に出た瞬間、リバースした。


お店の方々、すみません…。
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