離婚前提策略婚。【改訂版】
龍成の後ろからなんとも可愛らしいギャルが顔を覗かせる。

それはもう、なんというかわたしと真逆のタイプの子だ。

ミニスカートから見える細い足。守りたくなるような華奢な肩。可愛さ満開のギャルメイク、綺麗なカールが印象的なロングヘア。

キャバ嬢?男ならわたし貢いでるだろうな。可愛い…。


──よく見ると二人は腕を組んでいた。

ショッキングなその光景にわたしは固まり言葉が出ない。


ここ、ラブホ街じゃん…。

女の子と二人でいるってことは、そういうことだよね。


「お前、どういうつもりだよ」


何も言えずにいるわたしの前に出て、なぜか龍成に立ち向かう崇憲。

お前こそどういうつもりだよ。


「うわ、お前と一緒なのかよ。華乃ちゃん、やっぱりこいつがいいのか」

「っ!ちが…」


違うけどそう見えちゃうよね、この状況…。


「華乃にどうこう言うより、お前こそ何してんだよ。華乃の誕生日に他の女とこんなとこにいるなんて」

「え?ああ、今日誕生日か!おめでとう、華乃ちゃん」
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