離婚前提策略婚。【改訂版】
そのまま崇憲のアパートで一晩過ごした。

結婚のことは言い出せないまま。


なんなら結婚なんて止めてしまいたいと思った。


いくら家族の為だとは言え好きな人がいるのに他の男と結婚なんて、例え半年でもしたくなかった。

わたしを女として見てくれる、崇憲さえいればいい。崇憲がわたしを拒まない限りそばにいたい。


わたしを抱きしめながら隣で眠る崇憲の寝顔を見て、心底結婚を悩んだ。

勝手にまだ大丈夫だと思っていたから。その夜、信じられないメッセージが送られてくるまでは──。



【婚姻届出したから。今日から半年間よろしく。明日引っ越し業者が行くから荷物まとめとけよ】
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