【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。
「えっと...その...」
「...」
「確かにお付き合いさせてもらってます...アハハ」
「「「...」」」
芸能人でもないのに
なぜクラスメイト達の前で、記者会見の様に『彼氏います』宣言なんかしなきゃなんないんだ。
モジモジと照れた顔をしながら自分の指同士を絡めていると
バターーーン!!!!と勢いよくイスごと直人が倒れた。
「なっ、直人!?」
「大変だー!!直人がショックで倒れたぞ!!」
「誰か救急車呼べ救急車!!」
「バカッ!!こんな時は保健室に連れていくんだよ!!」
冷静な女子とは対照的に、男子達はプチパニックに。
一体なんなの...?
直人を背負って保健室へと走る男子達を横目に、一旦落ち着こうと自分の席へと座ると今度は女子達が私を囲んだ。