【完】月明かりの下、君に溺れ恋に落ちた。
花ちゃんの呼び止める声を無視しながら外に出た。
すっごく嫌そうにしていた花ちゃんを零さんと2人っきりにするなんて。
正直、なんだか面白そうとクスクス笑う私は、我ながらひどい友達だと思う。
数分歩いて着くコンビニ。
アイスコーナーで速攻選び終わったアイスを買おうとした時
雑誌コーナーに見慣れた人物が、立ち読みをしていた。
あれはもしや...
「なーおと!」
声をかけたら、ビクッと背中が少し動く。
「あっ朝日!?なんだ!?あいつも一緒か!?」
読んでいた雑誌を盾にしながら急に構えだす直人。
「残念ながら零さんはいないよ〜」
「ほっ...なんだ、よかったぜ。
一人で買い物か?」
「うん!アイス買いに来たの!!
直人も買い物かなんか?」
「いや、俺は友達の家からの帰りに、たまたまコンビニ寄って、最新号の漫画雑誌買おうか迷ってるだけ」
「へぇー」
「ところで朝日、アイスってあの男もアイス食べるのか?しかもイチゴ味なんて2つ可愛いの持ちやがって...ぷぷっあいつに似合わねー!!」