嘘に焙り焙られる
「ご、ゴミをまとめていただけです…」と、精一杯平穏を装って伝えた。

間違いは言ってない…はず。しかし恭兵は、納得しないようだった。

この勝ち誇った目は一体何だろう。

蛇に睨まれた蛙のようでうまく抵抗することができない。




「ふーん。で??」

「で?と申し上げられますと…何か…」

「日本語おかしいぞ」

「な…なに…?」

「いや?」とこたつに寝転びながら、不敵な笑みを浮かべられては視線もそらせない上に、一向に手を解放すらしてくれない。

雰囲気を思い切って打開しようと「いつから起きてたの?」「まだ酔ってる?」と聞き返しても恭兵は教えてくれず、「ん?」「どっちでしょう?」と白々しくはぐらかされる。

その間、相変わらず右手をもて弄ばれていた。
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