嘘に焙り焙られる
ファンに破局報告をした場合、阿鼻叫喚な世論の動きがあるだろう。

ファンを去るもの、逆境を応援するものと二極化する可能性すらある。

損得感情は今迄、事務所優先になっているからこそ起きた事態である。

それならばこれから先は、逆らってこの世界を生き抜けるのだろうか?

という一抹の不安もあるものの、スリリングな選択は人生を削ることでもある。

表向きの破局は、いつ頃公表すれば丸く収まるのか。

いや丸く収まるわけがない。

売名とも炎上商法等と野次られるのも覚悟の上だ。

群集心理は、真実を話そうが信じてもらえないこともある。

休業発表を同時に行った場合、忘れ去られることの恐怖が、強い。

茨の道が待っていることは、重々理解していた筈だ。

ならば仕事を続ける道を選ぼう。

持ってる武器は貧弱で頼りないかもしれないけど、

一人でも応援されることが許されるのならば、最後まで虚像の魔女にだって化けてやる。

不屈の闘志が、芯に灯った気がした。
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