嘘に焙り焙られる
「そうそう、直矢から田所さん用のプレゼント預かったので明日渡すね。」
「そう。わるいね。あとは?」電話越しの田所さんから、何気ない気遣いが漏れている。
「お仕事増やして欲しいです。」
業務連絡のはずなのに、長電話を許してくれる。
「ぬかりなく営業しておく。それから?」
「...これからのいつ来るかわからない炎上が恐いです。」つい愚痴っぽく桐子は、吐露してしまった。
「そうだな...。泣きたいときは、泣いていいよ。後始末はこっちでなんとかする。」田所さんは、優しい声で返答をする。
余計に桐子の琴線に触れる。
状況にゆさぶられる。
いつから、こんな涙脆くなってしまったのだろうか。
受話器を持つ手がカタカタと小さく震えていた。
隠そう隠そうとすればするほど、嗚咽が漏れそうになる。
「桐子は強いフリした子だから、目はちゃんとケアな」
やはり、田所さんにはバレている。
「大丈夫?そっち行こうか?」
「いえ、大丈夫です。失礼します。」
入念にフェイスケアとスキンケアとヘアケアをすると、
香水を束ねた箱に見慣れない一本の瓶が足されていた。
白いリボンが一巻き、名刺サイズのメッセージカードも挟まっていた。
Congratz! の一文のみ。
意味は、卒業おめでとう。
「そう。わるいね。あとは?」電話越しの田所さんから、何気ない気遣いが漏れている。
「お仕事増やして欲しいです。」
業務連絡のはずなのに、長電話を許してくれる。
「ぬかりなく営業しておく。それから?」
「...これからのいつ来るかわからない炎上が恐いです。」つい愚痴っぽく桐子は、吐露してしまった。
「そうだな...。泣きたいときは、泣いていいよ。後始末はこっちでなんとかする。」田所さんは、優しい声で返答をする。
余計に桐子の琴線に触れる。
状況にゆさぶられる。
いつから、こんな涙脆くなってしまったのだろうか。
受話器を持つ手がカタカタと小さく震えていた。
隠そう隠そうとすればするほど、嗚咽が漏れそうになる。
「桐子は強いフリした子だから、目はちゃんとケアな」
やはり、田所さんにはバレている。
「大丈夫?そっち行こうか?」
「いえ、大丈夫です。失礼します。」
入念にフェイスケアとスキンケアとヘアケアをすると、
香水を束ねた箱に見慣れない一本の瓶が足されていた。
白いリボンが一巻き、名刺サイズのメッセージカードも挟まっていた。
Congratz! の一文のみ。
意味は、卒業おめでとう。