その唇で甘いキスをして…
ハルさんと結婚してからカオルは変わった。

友達という距離に我慢できなくなった。

カオルの身体は相変わらずだけど…

何故かカオルはアタシの身体を欲しがった。

「ジュン…俺と寝てくれよ。」

そんなこと事を言ってアタシを困らせる。

「無理。ぜったい無理。」

だってアタシにはハルさんがいる。

子供だっている。

それでも辛い事があってカオルがアタシに甘えると
アタシはカオルが心配でたまらなくなる。

だからその愛しい身体を抱きしめてあげる。

カオルは調子にのってたまにアタシにキスしてくるけど…

その度にいつもドキッとさせられる。

カオルは友達だけど…友達じゃない。

いつも男を意識する。

カオルがカッコ良すぎるから?

だけど…アタシの心も身体もハルさんのモノで
カオルにはあげられない。

「もう結婚したんだよ。」

その度にカオルはいつも哀しそうな顔をする。

ホントはね、
カオルの身体が治ってないことにホッとしてる。

ごめんね…

ホッとしてるんだ。

< 4 / 131 >

この作品をシェア

pagetop