その唇で甘いキスをして…
泣き終わるとアタシはカオルの事務所をでて
カフェに戻った。
カフェにはジョウさんが来ていた。
「どこ行ってた?」
「うん…ミント買いに行ったら品切れだった。」
アタシはジョウさんにもカオルの事は言えなかった。
カオルとの約束だからだ。
誰にも言わない。
「ミントねぇ。」
ジョウさんは多分嘘だとわかったんだろう。
でもそれ以上何も言わなかった。
アタシとカオルの仲は何一つ変わってない。
また危うくなるかもしれないし
このまま友達でイケる気もした。
ハルさんが早く仕事が終わったと迎えに来た。
アタシがハルさんを諦めようとした事を
ハルさんには一生言えない。
ハルさんとはまだちょっとワダカマリがある。
帰りの車の中でもハルさんは書類を厳しい顔で見てるだけでアタシとの会話はない。
それからハルさんはあの日からアタシに触れてくれない。
その夜、ハルさんがベッドに来て
アタシにまた背を向けた。
アタシは寂しくてハルさんの腰に手を回した。
「ハルさん…こっち向いて。」
ハルさんの背中に胸を押し当てると
ハルさんは面倒くさそうにこっちを向いた。
「オレが欲しいのか?」
「うん。」
「じゃあその気にさせてみろ。」
ハルさんはベッドに大の字になった。
アタシはハルさんの上に乗り
パジャマのボタンを1つずつ外してその胸にキスをする。
そしてハルさんの手を取りアタシの胸を触らせた。
「ハルさんはアタシが欲しくない?」
ハルさんは相変わらず意地悪で
「まだ欲しくない。」
と言った。