似た者同士。



ってな感じで、公園にいること一時間。


「まじでなんなんだよババア達」

「こら、おばさんに怒られるよ?」

「怒られる筋合いねえだろ。今回の場合」

「まあ・・・あ、LINEだ」

「誰から?おばさん?」

「・・・」


LINEを見た私は呆れを通り越して絶句した。

『まだ塾かな?
 お母さんとお父さん、商店街の福引で一等あてたので、
 しばらくシンガポールに行って来ます♡
 四枚あったので、酒井さんとこも誘いました!
 みんなで有休とってね~~(*^^)v』

ピコンッ

『期間は無期限だから、行けるだけ行ってくるから(笑)
 帰ってくるまで一人は危ないから、カイちゃんとうちに住んで!
 じゃあ、搭乗の時間だから、また♪』


「お、お母さんが・・・」

「ん?・・・・・・は?」

「だよね、うん、そうなるよね。どうしよ」

「・・・帰ろう、紗友莉んちに」

「うん、・・・って、はい??」

「いやだから、一緒に住むんじゃねえの?」

「・・・いいの?」

「え、なに、嫌?」

いやいやいや!!
嫌ではないんだけど・・・
だってだって、魁人と二人きり?
しばらく??

心臓が、持たないよ・・・。


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