僕は桜の木
4月になって、僕が綺麗なピンク色を身に纏った頃、僕の周りはたくさんの人で溢れかえった。

僕は大好きな君のために特等席を用意したかったのに、僕にはそれが出来なかったんだ。

ごめんね。

でも君はそんな不甲斐ない僕をやさしく撫でながら、

「君は人気者だね。君は私の自慢だよ。」

そう言ってくれた。

僕はとっても誇らしくてくすぐったい気持ちになったよ。

君はとても綺麗で優しくって、いつも笑っていて。

「君こそ僕の自慢だよ。君が大好きだよ。」

君にそう伝えたかったけど、僕にはそれが出来なかったんだ。

ごめんね。
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