嫌よ嫌よも好きのうち?
確かに間宮の言うことも間違ってない
いつもこいつに女扱いされてない反面
漆原君はいつだって女扱いしてくれてた
それがすごい嬉しかったのかもしれない
「てか、…ありがとう助けてくれて。さっきはごめん」
「は?なにお前
お前の口からありがとうとか
ごめんとか、気持ち悪いな」
「ちょ、人がせっかく謝ってるのに!」
「伊藤っていただろ?あいつ俺の知り合いなんだよ
タダで飲み食いさせてやるから来いって誘われて
いざ行ってみたらお前食われそうになってるしよ
俺あいつ嫌いだから、思わず手が出た。それだけ」
「てか、なんでそんなに
漆原君のことが嫌いなの?全然接点なくない?
まぁいつもあんたが嫌味言ってるくらいだけど…」
「接点なんてありありだよ、大あり。うぜーくらい」
「それはどういう…」
「あいつ、俺の兄貴なんだよ」
漆原君が、……間宮のお兄さん!?