嫌よ嫌よも好きのうち?
「つーか、あいつと別れるんだろ?」
「別れるもなにもまだ話し合いしてないから
ついさっきの出来事だし
全然携帯が鳴る気配すらないし…」
あの背負い投げ事件から約2時間
やっぱりまだ漆原君への気持ちは冷めない
自分は裏切られたのに
「てかそもそも付き合うのが間違いなんだよ
俺の忠告を無視するお前が悪い」
「だって…」
少なくとも幸せだって感じる瞬間はあったよ
本気で好きになりたい自分だっていたし
惹かれていく感情だってあった
間宮は漆原君を嫌いかもしれない
でも、そんなに言わなくても…
「俺にしとけばよかったのに」
「え?」
「俺ならお前をぜってー幸せに出来る」
「はい?」
「仕方ねーから俺が付き合ってやるよ」
「や、無理。100ぱー無理っ!!」
「てめー俺に恥かかせんな!ちょっと来い!」
「ちょっ、ええっ!?」