ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」
追エピ 華さんのいない間に…
「今日は、華さんが旅行に出ていていないから、家に泊まっていくといい」
帰りの車の中で、そう言われて、
「…え、でも、いいんですか?」
と、顔を見やる。
「ああ、たまにはいいんじゃないか。いつも華さんの手前、品行方正にしているんだから」
そう言って屈託なく笑うのに、
「品行方正って……」
つられて笑ってしまう。
「でも…っていうことは、華さんの前では猫をかぶっているんですか?」
「……うん?」
と、問いかけに応えて、
「……どうかな?」
そう続けて、
「……それを、確かめてみないか?」
と、笑いかけてくる。