ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」

「い…一緒にって、どうして……」

動揺を隠せずにいるのに、

「……なんで、どうしてなんだ?」

と、首を傾げて見せる。

「……だって……」

そんなの、こっちが聞きたいくらいで……なんで 、そんな当たり前みたいな顔でサラッと言ってくれちゃってるんですか。

自分の言ってることが、わかってるんですか? というか、もしわかってなかったとしたら、どれだけ無駄に色っぽいんですか……。

「……一緒に入って、どうするんですか…?」

我ながら、何を聞いてるんだろうと思うけど、

「……ダメなのか?」

と、聞き返してくる彼は、私の思考の先を行ってる。

その魅惑的な表情は、どう取ったら……会長、もう勘弁してくれないと、お風呂に入る前に、私が沸騰しそうですから……。



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