ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」
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……朝になって、先に起きて顔を洗っていたら、ようやく会長の方も目を覚ましたようだった……。
「……起きられましたか?」
「…ああ、うん…おはよう」
ぼんやりと言うのに、
「おはようございます」
と、返す。
「…会長、昨日のこと、覚えていられますか?」
訊いてみると、
「いや、あんまり…」
と、首を振った。
「そうですか、会長はお酒にはそんなにお強くないみたいなので、あんまり飲まれない方がいいかもしれないですね…」
言うと、
「…そう、か」
と、呟いた。
お水を渡して、飲んでもらって、(そう、もうあんなに艶っぽくなられたら、私も敵わないので)と、クスリと笑って思った……。