ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」
ーー会社へ帰る道を歩きながら、
「……今日は週末だし、後でまた飲みにでも行かないか?」
そう言われて、
「…ええ、かまわないですが」
と、返す。
「……もう少し、したい話があるんだ……」
「そうなんですか……」
何かを話したそうなのはなんとなくわかったけれど、でも一体、どんな話があるんだろうと……考えてみても想像はつかなくて、
ただ、蓮見会長があんまりまた酔わなければいいな…とだけ感じた。
……夕方になって、以前に訪れた鉄板焼のレストランと同じフロアにある、ホテル内の落ち着いたラウンジへと連れて来られた。