ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」
「……朝まで、」
「……うん?」
身体の両脇に手をついて、見下ろされる。
「……朝まで、こうしていて…」
「……朝まででも、嫌じゃなければ……」
口づけは再び降りて、
「……いくらでも、こうしていてやるから……」
口づけられた肌の上に、熱が灯る。
「……おまえを、愛してる……」
おまえだなんて、初めて呼ばれた。
耳が、熱い。
ただ、呼ばれただけなのに……。
「……私も、あなたを愛してる」
かかる甘い吐息に、たまらない男の色気を感じる。
「ああ…わかってる……」
塞ぐように、キスをして、
「おまえだけだ……私が、久しぶりに恋をしたのは……おまえにだけ……」
微かに熱をはらんだ、濡れそぼった舌が、唇をなぞる。
「……もっと、しがみついて…離れるな」
抱きつくと、もう離さないとばかりに、強く身体が抱かれたーー。