ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」

「……それだけではないから」

と、微笑んで、

「……本当に、好きになったからだよ……」

告げて、

「……。…華さん、ちょっと後ろを向いててくれないか?」

肩を抱いて、身体が向き合わされる。

「はいはい」と、華さんが背中を向けると、柔らかなキスをされた。

「……もう、そちらを向いてもいいですか?」

後ろを向いたまま言うのに、

「……まだだ」

と、返して、

「……もっと、したくなった」

囁く。

「…ここ、玄関先ですから、」

「……したい。止められない」

唇が迫って、

「……ダメですって」

と、軽く押し返す。



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