JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
響が担当してるお客さんは、若くて可愛らしい子で。
その子の髪を愛しそうに触ってる姿とか、
その子からわざとらしく接触されてる姿とか…
仕事だとわかっていても、いい気はしなかった。
お互い心は別の人にあっても。
幾度となく重ね合って来たその身体はもちろん、その肌も、いつも撫でてくれるその手も…
私のものみたいに思えてしまう。
いや実際、形式上は私のものなんだけど。
そうしてる間に、待ち時間は過ぎ…
その子が会計を終えて、響に見送られる。
新しい髪型をものすごく喜んで、幸せそうな笑顔で去って行く姿と…
それを見て、同じく幸せそうな笑顔を向けてる響。
1人1人のお客様を、1つ1つの施術を、本当に大事にしてるんだなって…
不快に感じた自分を申し訳なく思った。
「憧子さん、見すぎだからっ」
こっちに来た響に突っ込まれる。
「え…
あぁ、ごめん。
あのお客さん、嫌な思いしてないかな…」
「えっ?
あぁ、あの子はたぶん気付いてないと思うけど…
ごめん、俺が自意識過剰なだけっ?」
そう照れくさそうに笑う響が…
なんだか可愛い。
その子の髪を愛しそうに触ってる姿とか、
その子からわざとらしく接触されてる姿とか…
仕事だとわかっていても、いい気はしなかった。
お互い心は別の人にあっても。
幾度となく重ね合って来たその身体はもちろん、その肌も、いつも撫でてくれるその手も…
私のものみたいに思えてしまう。
いや実際、形式上は私のものなんだけど。
そうしてる間に、待ち時間は過ぎ…
その子が会計を終えて、響に見送られる。
新しい髪型をものすごく喜んで、幸せそうな笑顔で去って行く姿と…
それを見て、同じく幸せそうな笑顔を向けてる響。
1人1人のお客様を、1つ1つの施術を、本当に大事にしてるんだなって…
不快に感じた自分を申し訳なく思った。
「憧子さん、見すぎだからっ」
こっちに来た響に突っ込まれる。
「え…
あぁ、ごめん。
あのお客さん、嫌な思いしてないかな…」
「えっ?
あぁ、あの子はたぶん気付いてないと思うけど…
ごめん、俺が自意識過剰なだけっ?」
そう照れくさそうに笑う響が…
なんだか可愛い。