JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「色はどうする?」
「…
あんまりトーンは上げずに…
響と同じ色、入れちゃダメ?」
あのロゼワインの世界と出会った日から、
私はすっかり夕陽の虜だ。
「えっ、全然いいよっ!?
むしろ嬉しんだけどっ」
思わず興奮する響に、周りの視線が集まって…
ぺこりとその人が、バツが悪そうに頭を下げる。
そんな響も可愛いけど…
そんなに嬉しいものなの?
それからトーンを決めて。
カラー剤の準備を待ってると…
隣の席に、新しいお客さんが通された。
次の瞬間。
「え…
憧子、ちゃん?」
その声かけに、振り向いた私は…
心臓が止まりそうになる。
「うそ、ほんとにっ?
こんな所で会うなんて…
こんなに元気になってるなんてっ…
よかった…
本当に、よかった…」
そう口を覆うその人を前に…
私は何も返せず、ただ戸惑う。
どうしよう、帰りたい…
ここに居たくないっ…
「ねぇ、また働きたくなったらいつでも戻ってらっしゃい?
私から社長に頼んであげるから。
あなたは本当に勉強熱心で、とても有望な照明デザイナーだったんだもの」
「…
あんまりトーンは上げずに…
響と同じ色、入れちゃダメ?」
あのロゼワインの世界と出会った日から、
私はすっかり夕陽の虜だ。
「えっ、全然いいよっ!?
むしろ嬉しんだけどっ」
思わず興奮する響に、周りの視線が集まって…
ぺこりとその人が、バツが悪そうに頭を下げる。
そんな響も可愛いけど…
そんなに嬉しいものなの?
それからトーンを決めて。
カラー剤の準備を待ってると…
隣の席に、新しいお客さんが通された。
次の瞬間。
「え…
憧子、ちゃん?」
その声かけに、振り向いた私は…
心臓が止まりそうになる。
「うそ、ほんとにっ?
こんな所で会うなんて…
こんなに元気になってるなんてっ…
よかった…
本当に、よかった…」
そう口を覆うその人を前に…
私は何も返せず、ただ戸惑う。
どうしよう、帰りたい…
ここに居たくないっ…
「ねぇ、また働きたくなったらいつでも戻ってらっしゃい?
私から社長に頼んであげるから。
あなたは本当に勉強熱心で、とても有望な照明デザイナーだったんだもの」