JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「えっ…
間に合うけど、無理しなくていいよ?
家でやってあげるし」


「ううん。
間に合うなら、今したい」


「…

わかった。
すぐ用意してくる」



そうして、施術が始まると…

私はさっきの事について語り始めた。


響の優しさに応えて、ちゃんと説明しかったし。
なんだか甘えたかったから。



「私、ね…

前職は、…照明デザイナーの駆け出しで。
さっきの人は、よく面倒を見てくれた先輩なの。

あんな態度しか、出来なかったけど…」


今になって、申し訳ない気持ちが押し寄せる。
心配してくれてたみたいなのに…

かといって、まだ会いたくはない。


「…大丈夫だよ。
うちのお得意だから、今度来た時フォローしとくし…
あの人なら、わかってくれてると思う」


「…

ん、ありがとう…」


それから話の核心に向けて、ゆっくりと続きを口にした。



「子供の頃から、光とか色の世界に惹かれてて…
大学は建築科に入って、照明の道に進んだの。

夏休みには、イベントアシスタントのバイトをして…

そこで彼と出会ったの」
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