JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
心の葛藤が、そっと鎮められた気がした。



「それに、辛い状況がずっと続くわけじゃない。
たとえ今は運気が下降してても、必ずいつか上がる。

あの観覧車みたいに…」


「…

でもそれだと、そのうちまた下がるじゃない」


「うん。
でもまた上がる。

また何度だって、上がるんだよ」


また何度だって上がる…

それは希望に満ちた言葉で。


まるで希望の象徴のようだと、その観覧車を見つめた。



「だから流れに任せて、ゆっくり上がろう?」

抱きしめられなくても…
そう夕陽の笑顔に包まれる。


ゆっくり…

そう、ゆっくり。




響が、オレンジフラワーティーのおかわりとクッキーを取りに行った間に…

今年になってからあまり開かなくなったツイッターを開いた。



〈無理して立ち直らない。

向き合えない時間も必要で、きっと意味がある〉

改めて念を押すように、文字にして言い聞かすと。


ふいに…

観覧車とその話に触発されて、手元の携帯動画が無性に見たくなる。
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