JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「この日、世界で一番幸せだったのにっ…」
ビデオを見終えて、泣き零すと…
「なのに…
なのに私はっ…」
そう続けて、両手で顔を覆った。
響は、そんな私の頭をいたわるように撫でて…
うん、と後の言葉に耳を傾けるように頷いた。
「っ…
その頃コンテストを控えてて、その作品に四苦八苦してた事もあったし…
ただでさえ忙しかったのに、結婚ともなるとお互いの親の都合まで絡んで来て…
私はマリッジブルーになってしまったっ。
そのせいで2人とも余裕が無くなって、ケンカばかりして…
酷い事もたくさん言ったっ。
事故の前日も言い争って……」
*
*
*
「そーゆうなよ!
俺だって色々考えてっ…」
「考えてるのはどーやったらそっちの都合を受け入れてもらえるかだけでしょおっ!?」
「っ、そんな事っ…
ああもっ、何で俺らこんなふうに…」
そこで煙草を吸おうとした一真が、空になった箱をグシャッとして、新しい箱を手に取った。
トトンと、煙草の箱を打ち付ける音まで腹立たしい。
「なぁ憧子…
…結婚、やめたい?」
「はあっ!?
…っ、そうかもねっ」
*
*
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ビデオを見終えて、泣き零すと…
「なのに…
なのに私はっ…」
そう続けて、両手で顔を覆った。
響は、そんな私の頭をいたわるように撫でて…
うん、と後の言葉に耳を傾けるように頷いた。
「っ…
その頃コンテストを控えてて、その作品に四苦八苦してた事もあったし…
ただでさえ忙しかったのに、結婚ともなるとお互いの親の都合まで絡んで来て…
私はマリッジブルーになってしまったっ。
そのせいで2人とも余裕が無くなって、ケンカばかりして…
酷い事もたくさん言ったっ。
事故の前日も言い争って……」
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「そーゆうなよ!
俺だって色々考えてっ…」
「考えてるのはどーやったらそっちの都合を受け入れてもらえるかだけでしょおっ!?」
「っ、そんな事っ…
ああもっ、何で俺らこんなふうに…」
そこで煙草を吸おうとした一真が、空になった箱をグシャッとして、新しい箱を手に取った。
トトンと、煙草の箱を打ち付ける音まで腹立たしい。
「なぁ憧子…
…結婚、やめたい?」
「はあっ!?
…っ、そうかもねっ」
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