JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「結局っ、仲直りもしないままっ…」

ぶわっと、涙が勢いを増して溢れ出す。


本当は、照明デザイナーの仕事が嫌いになったのも…
一真の命を奪った業界に携わってるからだけじゃなく。

1番の原因は…
マリッジブルーのきっかけになって、一真を苦しめたからだった。



そんな、後悔に泣き崩れる私を…
響がぎゅっと抱き締める。

何も言わずに、ただぎゅっと。


それに甘えて、もっと涙が溢れ出す。



「っ、やめたいワケないっ。
結婚したかったよっ…

一真と結婚、したかった…」


「っっ…

うん…
そうだねっ…」




ごめんっ…
ごめんね一真っ…

尽きる事ない、心の叫び。



「きっとバチが当たったのっ…

最愛の人を苦しめて、幸せを踏みにじったからっ…
その幸せを失った…」


「っ、そんな事ないっ。
そんな事ないよっ…

ケンカなんて、どのカップルだってするし…
酷い罵しり合いだって珍しくないっ。

そりゃあ限度はあるだろうけど…
でも時には、解り合うのに必要だったりするんじゃないかなっ?」
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