JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
その週末。


「ねぇ、響…
お弁当作ったんだけど、よかったら食べて?」

朝食の、バナナとピスタチオのキャラメルがけを食べ終えて。
朝早くからコソコソ作ったそのお弁当を差し出すと…

目を大きくして固まる響。



「えっ…、俺にっ?」


「他に誰がいるの?

実は、今ちょっと料理にはまっててね?
響さえ良ければ、私のと一緒に毎日作ろうかと思うんだけど…」


料理にはまってて、それはあながち嘘じゃなく。
まだ始めたばかりだけど、中途覚醒の改善に向けて食事療法に取り組んでた。

私の分を作るのも、そのためなのと…
そうした方が、響が気遣わなくてすむと思ったから。



「どうしよう、俺…
すげー嬉しいっ…

ヤバい、超嬉しいっ!


ありがとう憧子さんっ」

徐々に実感して、はしゃぐ響。


そんなに喜ばれると、ある意味プレッシャーなんだけど…

でも私まで、すごく嬉しい。





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