JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「生きていれば、時間は進む。
たとえ立ち止まっていても、後ろを向いてても…

その時間の変化に伴って、否応なく変わっていく日常に揉まれて…
愛は大きくも小さくもなれば、形も変わるものだと思うの。


例えば、もしうちの子と結婚していたとしても、幻滅や離婚をしたかもしれない。

結婚は生活だから、愛だけじゃどうにもならなかったり…
色々な問題と衝突して、幸せばかりじゃないものだから」


そう言われて、返す言葉もなかった。

事実、私は…
すでに結婚前の段階で、マリッジブルーによる衝突を起こしていたのだから。



「それにね?

子供が出来たら、女は基本子供が一番になるものだから…
元々あの子の一番なんて順位は、すぐに変化していたのよ。


だからそんな事より。

私は、あの子を愛してくれたあなたの幸せを願ってる」


「っ…

お義母さんっ…」


その深い仁愛に、涙が弾けた。



するとその人は、私の側に寄り…
ハンカチを取り出して、優しくそれを拭ってくれた。


そして、穏やかな声が降りそそぐ。



「ねぇ、憧子ちゃん…
ソウルメイトって、知ってる?」
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