JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
それはごく自然に、ゆるやかに…

そして、ある日ふいに。



そうやって情熱を受け入れる事が出来たのは…

まぎれもなく、響のおかげで。


その人が、一真への後悔を和らげてくれから。

あの夕陽の世界を見せてくれたから。



ー「立ち直るタイミングなんてさ…
ある日突然、ふらっとやって来るもんだよ。

ただいま、って」ー


ふとその言葉を思い出して。

堪らず、うっと嗚咽を零した。



「おかえりっ…」


思わずそう呟いた私は、感極まって…

店内で人前にもかかわらず、その場で声を上げて泣きじゃくってしまった。




おかえり、本当の私。



そしてありがとう、響…

ねぇ響、ありがとうっ…





< 261 / 321 >

この作品をシェア

pagetop