JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
コンビニに着いて、奥に停めてた響の車に横付けすると。

その人から、助手席に乗るよう促されて。


久しぶりに、ちゃんと映したその姿に…

胸がぎゅっと掴まれる。




「…元気、だった?」

やっぱりその姿は痩せていて…
オープンした新店舗が忙しいのだろう。


「ん…

憧子さんは?」


「うん、私も元気…」

響をちゃんと安心させなきゃ…



そして沈黙。


胸の逸りが聞こえそうで、焦って次の会話を探した。

そういえば、何の用だったんだろう?


「…それで、今日はどうしたの?」


「…

うん、だから…
電話でも訊いたけど、…会えるかなって」


思ってもない答えに…

胸がぶわっと、騒めき立つ。



「っ…

どうし、て?」


「っ、どうしてって…

彼女に会いに来ちゃ、ダメだった?」


刹那、心臓が大きく飛び跳ねる。



「っっ、待って…

私たち、ちゃんとさよならしたしっ…
もう彼女じゃ、ないはずだけど…?」


「っ…

うん、でも…
別れるなんて言ってないし。

俺はまだ、彼氏のつもり…なんだけど」


聞き憶えのある屁理屈に、心がジンと嬉しくなる。
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