JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
そしてこの中途覚醒も、いつかはきっと治まるだろう。


相変わらずそれは手強いけれど…

以前のように響の体温に寄り添いながら、のんびり向き合う事にした。




そんな、とある日曜日。


響の喜ぶ顔が見たくて、土日だけお弁当作りを再開した私は…

身体を包む腕をほどいて、早めのアラームを止めると。
それで目覚めたその人から、すぐに唇を塞がれる。



「おはよ、憧子さん…」


「……っ、おはよう」


ほんの数時間前まで、激しく何度も抱き合った余韻に…
蕩ける身体が追い討ちされる。

悶える思いで見つめると。



「そんな艶っぽい目しないでよ…

…止められなくなる」


その言葉を皮切りに、再び唇を重ねられて…

口内を、これ以上ないくらい溶かし合う。



そんな響のキスが、怖いくらい気持ちよくて…
艶声混じりに、思わず逃れようとしても。

頬を掴む手が、それをさせない。



「響っ…仕事っ……」

「んっ…わかってる……」


だけど唇が離れると…
淋しさと愛しさにまた、どうしようもなく惹かれ合う。




挙句バタバタお弁当を作って。

丸ごとバナナにかぶりついて。

キスガムの唇愛撫も少しだけ。
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