JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
8月上旬。


一真と出会ったこの季節も、ピークを迎え…
太陽は明るく元気に輝いて、やんちゃな陽射しを向けていた。

まるで、彼のそのもののように。




「暑いねっ。
どっかで涼む?」


その日は会社の創立記念日で、臨時休暇だった私は…
それに合わせて休みを取ってくれた響と、久しぶりのデートをしていた。



「あ…
じゃああれ乗りたい」

指差した先には、響が教えてくれた希望の象徴…

観覧車が悠然と佇んでた。



2人して、思わずそれに心を奪われると…

「乗ろっか!」と、嬉しそうなその人に手を引かれる。


「暑いのに繋ぐのっ?」


「ダメっ?」


「…

ううん、全然いいっ」

いつものやり取りなのに、それが嬉しくてくすぐったい。




そうして、観覧車の列に並ぶと…

時間を見るためか、響がおもむろに携帯を取り出した。


一緒にそれを視界に入れたと同時、その画面にまたツイッターからの通知が届いて…

隣から「あ…」と気まずそうな声が漏れる。


私が何も知らないと思ってるその人は…
それについて聞かれたら、どう答えようかと戸惑ってるのだろうか。
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