JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
少しうーんと考えたあと。


「…決めた!

いま家で留守番してる、子供たちの名前にするっ」


そう嬉しそうに明かされた、新しいユーザー名は…

ロゼとモスに違いなくて。


それを選んでくれた事も、相変わらず子供たちって呼んでる事も嬉しくて、またくすぐったくなる。



そこでようやく観覧車の順番が来て…
それに乗り込むと。


「えっと、どーするんだろ…」

さっそく変更し始める響。


「今しなくても…」


「ごめん、早く変えたいし…
すぐ終らせるから」


それはきっと、私への誠意で…

別に怒ってるわけじゃないのに。


でも嬉しい。




「…ねぇなんで、私への言葉をツイッターで呟いたの?」

それに不慣れな様子から、何気に思う。


「え?

あぁ、憧子がツイッターしてたから…
なんとなく。

同じSNSを伝って、気持ちが届いたらいいなって」


あぁ、ダメだ。

まださん付けが抜け切れてないその人の、照れるのかあまり口にされない呼び捨てに…

いちいちキュンとしてしまう。



そして、気持ちが届いたらという思いで呟かれた言葉たちは…

こうやって導かれるように、ダイレクトにちゃんと届いてて。
< 316 / 321 >

この作品をシェア

pagetop