JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「…じゃあそれ、いつか響が叶えてくれる?」

イタズラっぽくそう訊くと。


その人は驚きの表情で固まって。

徐々に瞳を滲ませながら、たまらなそうに唇を噛み締めた。



「っ、そのつもりだし…

必ず叶えるよ」


そして誓うように告げられた言葉に…

私もたまらない気持ちになる。



「んっ…
楽しみにしてる。

ねぇ、じゃあ一緒に…
誓いの写真、撮ってくれない?」


これからは響と、新しい思い出を…

愛を紡いでく。




ぎこちなく微笑む頬に、愛しそうな夕陽の笑みが口づける。

そんな2人を映す、携帯の向こう側。


太陽に抱き上げられように、観覧車がゆるやかに上ってく…



それは下っても、また。

響と一緒に、何度でも。







< 319 / 321 >

この作品をシェア

pagetop