JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
『えーとごめん、提案ってよりお願いかな。

これからは、そーゆう寂しさを可能な限り無くしたい。
そして、寂しさも薄れるような絆を築きたい』

急に真剣な顔して、真っ直ぐな瞳を向ける。



『北原憧子さん、俺と結婚して下さい!』



幾度聞いても、胸がこれ以上なく貫かれる…

当時とは違う、惨苦の衝撃で。



『言っちゃった…
やっぱ照れくさいなっ』

そのはにかんだ笑顔も好きだったっ…



『えと、返事は明後日。
出張から帰ったら聞かせて欲しい。
ノーなら電話で、イエスならJホテルに来て下さい。

詳しい事はフロントに伝えとくから…
一緒にお祝いのディナーが食べれる事を願ってますっ』


交際から4年の月日を重ねてされた…
動画でのプロポーズ。


"告白とかお祝いって、サプライズが多いじゃない?
でもそーゆう嬉しい瞬間ほど、映像で残せたらいいのにね"

そんな話をした事を、覚えててくれたんだろう。



ごめん…
ごめんね、一真っ…

首元のネックレスを、ぎゅっと握りしめた。
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